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概要

月刊ぷらざ 2018年1月号

肥満、過食、昨今の犬の食餌事情江副 洋二郎 先生大分動物クリニック所>新栄町1-26(マクドナルド斜め前)a(097)573-0099ehttp://oitaanimal.jp  最近、診察する犬は、小型化が進み、家庭内の居間にいる時間が長いからか、体重過多、肥満傾向が非常に多く見られます。 丸々と太った体型は、犬のみならず、猫、ハムスターまでもが愛らしく見え微笑ましくもあるのですが、数年を経過すると、体の何処かに異常が起こるケースが殆どです。 むかしは、栄養失調なんて事が度々起こった犬の世界も今や、心臓病や糖尿病に代表される、過食による病気が主体となっています。また、色々な食品添加物等の影響か、肝臓に負担がかかったり、口腔粘膜に発生する腫瘍系の病気をもった動物も、頻繁に認められます。★太るのは手術のせい!? 避妊・去勢手術を施された結果、太っちゃいました!なんて飼い主さんも多いんですが、手術後に適正な飼養管理が出来れば、決して全てが肥満になるわけではありません。 また、飼育家庭内での考え方が統一されないと、犬達のダイエットが上手くいかないケースが見られます…世のお父さん達は、自分を慕ってくる可愛い愛犬に、ついつい晩酌のおすそ分けをするようで、しばしば、飼育方針をめぐって家庭内での揉め事になるようです。★アレルギー症状の増加 さらに、最近、ちまたで流行っているフレンチ・ブルドックを代表とするアレルギー持ちの犬達は、カロリーの問題のみならず、食べる種類を制限される事態まで起こっています。 いまや、獣医業界はCTなど医療機器の普及もすすみ、高齢犬の心臓弁膜手術や人工骨頭置換術なんて事も行われています。 アレルギー診断も、血液検査でかなり正確な結果が判明するので、厳密な除去食療法を行えば、薬が必要ない生活も可能ですが、その分、与えるフードにかかる費用が…ワンちゃんを飼うのも、置された歯石が、歯肉炎は元より心臓内膜炎の原因にもなるようです。肥満で負担のかかる心臓に、さらに弁膜障害が起きると心不全が進み、咳、運動不耐性、呼吸困難などの症状が起こり、種々の投薬が必要になります。 近年、心臓病に関しては専用のよい薬が沢山出ております。犬に多い肺高血圧症の場合、血管収縮作用を持つアンジオテンシンの働きを抑えるACE阻害薬や、心臓の収縮力を増強する陽性変力作用を持ち、かつ昔の薬の様にあまり心臓に負担をかけずに低下した心機能を改善できる薬もあります。さらに、投薬を嫌がる動物が受け入れやすい味付きのチュアブルタイプへと、どんどん改善されています。しかし、できる事なら、なるべく薬には頼らない生活をさせたいものです。★私のオススメ 結局の処、どんな食生活が、私達と共に生活する動物達に良いのか、明確な答えはないのですが、仏教の教えに「少欲知足」という言葉があります。ヒトも伴侶動物も、そんな生活が理想的…ではないでしょうか。 ちなみに、私の座右の銘は「ほどほど」でございます。なにごとも、ほどほどで。難儀な時代が到来しています。江戸時代の犬公方様もビックリでしょうね!★アレルギーは無くせるのか? アレルギーに関しては、離乳時期のフードの選択でかなり改善が期待できるようですが、なんせ、その時期は、ブリーダーさん達の処に居るので、なかなか、それらが解消されるのは難しいのかも知れません…という事で、結局、動物を飼う一般の消費者が出来る事といえば、適正な食餌管理、に尽きると思います。★どんな食事が理想的? 獣医さんの中には、フード至上主義の人と、「手作り食」推奨派の両極端が存在します。私は、どちらにも入れません。また、手作り食を勧めても、ごく一部を除いて長続きできないオーナー様が大半なようです。本来、捕食をする自然界の動物達は、獲物を頭の先から尻尾まで、必要な分を摂取することで、完全な栄養状態になれるようです。 現代人のように、脂の乗ったトロや、霜降り肉のみを食するのではなく、内蔵から骨まで、まんべんなく摂取するのが当たり前だった食生活。フードだろうが、手作りだろうが、なるべく、それに準ずる食餌管理が、ベストなのかもしれません。★歯石には要注意! 硬いドライフード主体では起こりにくい歯石の付着は、室内飼育の小型犬でしばしば見られます。長年放犬の心臓病で使われる薬犬の肥満度をチェックする手順犬の調子が悪い!早く病院に行かなくちゃ!!でも、病院に来るワンちゃん達は、栄養過多が非常に多い昨今。毎日の食餌管理が重要なんです。ホームドクターが決まっていると日頃の体調管理が上手くいきます。44獣医さんQ &A宮崎大学獣医学科(外科学研究室)卒診療動物イヌネコ特殊なライトでピンクに染まる犬の歯石の様子体重を落とすのに適したフード類