ミノルタα-9000

by 飛びっちょ勘太郎 2013年9月2日

桂浜公園の坂本龍馬像との対面を果たした私は、親父への感謝のしるしに、坂本龍馬像を買い求め、いざ熊本を目指して車を走らせた。前回お話したように、ここで愛機FF-1を壊してしまった私は、やっとカメラ屋さんにたどり着き、4代目愛機、FF-1Sをゲットし、旅を続けることができた。

(左)FF-1とFF-1Sの説明書。2台持っていた証拠。因みに保証書によれば、土佐清水市の「カメラのフタバ」さんで購入していた。(右)不思議とα-9000の説明書も2冊。こちらは別に2台持っているわけではないが、なぜか2冊?ラインの色が違うのは何故?

(左)FF-1とFF-1Sの説明書。2台持っていた証拠。因みに保証書によれば、土佐清水市の「カメラのフタバ」さんで購入していた。(右)不思議とα-9000の説明書も2冊。こちらは別に2台持っているわけではないが、なぜか2冊?ラインの色が違うのは何故?

 

八幡浜から大分・臼杵へ渡った私は、熊本を目指した割には、なぜか南下をはじめ、その日は津久見の怪しげなホテルに泊まった。都城、鹿児島、霧島、人吉を経由し、やっとこさ故郷玉名へ帰り着いたのは、桜咲き誇る3月下旬であった。関係各位の大歓迎(?)を受けた私は、坂本龍馬像のご利益もあり、無事にA社に就職できた。

A社本社の前庭で今日も安全操業を見守る、親父へのお土産、坂本龍馬像

A社本社の前庭で今日も安全操業を見守る、親父へのお土産、坂本龍馬像

 

仕事にも田舎の生活にもぼちぼち慣れてきたある日、カメラ界を揺るがす一大センセーショナルが沸き起こった。オートフォーカス一眼レフカメラ「α-7000」の出現であった。遠いあの日、東京で夢見て、「技術のリコー」の幻想により忘れかけていた、「ピント合わせ不要で、自動巻き上げ」の呪文が蘇った。久々に、カメラへの執着がむらむらと首を持ち上げた。と言って、特段カメラの知識があるわけでもなく、おまけに日本半周旅行でそれまでの蓄えをすべて使い切っていた私には、所謂「先立つもの」が皆無であり、自力調達は不可能であった。もたもたしているうちに、7000に続き「α-9000」が発売された。矢も盾もたまらず、すぐに友人「f」を呼び出し、彼に極秘ミッションを授けた。それは、ミッション・インポッシブル『「α-9000」及び、想定されるアクセサリーをゲットせよ。金に糸目はつけない、が、支払条件は「ある時払いの催促なし」』というものであった。「α-9000・緊急ゲット大作戦」としては、ナイスなアイデアであった。言い忘れたが、友人「f」は、当時富士フィルム関連の職についており、カメラ調達は、言わば「彼の商売の一環」であった。加えて彼は、人が見向きもしないような法外な課題であればあるほど、意地になってその問題をクリアしようとする、特異な性格の人物で、正にこのミッションには最適の友人あった。当然彼は、後先考えず、あっという間にフル装備で調達してきた。まず、レンズを見て驚いた。天狗様の鼻より立派であった。さらに驚くことに、機材一式の中には大仰な別売カメラストラップをはじめ、レリーズ、レンズクリーニングセット、ブロアーに至るまで、あらゆるものが含まれていて、払いのことを思うと、若干背筋が冷えた(幸い、凍りつくまでにはいたらなかったが・・)。「金に糸目はつけない」は余分であった。「f」の一途な性格を見誤った。至極後悔した。まぁ、先のことはともかく、「カメラマン勘太郎、第2の人生のスタート」であった。

大層なカメラバッグに別売ストラップ、スリックのえらい立派な三脚。今では珍しくもないが、当時としては驚きの、単焦点5本分をカバーする4.8倍標準ズーム(28㎜~135㎜F4-4.5マクロ機能付き)。モータードライブMD-90にバッテリーパックBP-90M、リモートコードRC-1000S、プログラムフラッシュ2800AF、etc。正直使い方はよく解らんし、はっきり言って馬の耳に念仏であった。

大層なカメラバッグに別売ストラップ、スリックのえらい立派な三脚。今では珍しくもないが、当時としては驚きの、単焦点5本分をカバーする4.8倍標準ズーム(28㎜~135㎜F4-4.5マクロ機能付き)。モータードライブMD-90にバッテリーパックBP-90M、リモートコードRC-1000S、プログラムフラッシュ2800AF、etc。正直使い方はよく解らんし、はっきり言って馬の耳に念仏であった。

MD-90とBP-90M。5コマ/秒の優れものであったが、重いやら恥かしいやらで、家の中で格好つけて写真撮る時以外はあまり出番はなかった。36枚巻のフィルムが7~8秒で終わってしまうというのも、私の中では大いに不評であった。

MD-90とBP-90M。5コマ/秒の優れものであったが、重いやら恥かしいやらで、家の中で格好つけて写真撮る時以外はあまり出番はなかった。36枚巻のフィルムが7~8秒で終わってしまうというのも、私の中では大いに不評であった。

 

 

 

次ページ:

前ページ:

このエントリーのトラックバックURL